「しくみ」の作り方
だれもうごいてくれない
- システムを導入したけど、誰も使ってくれない
- 効率化のための施策を立てたのに、形だけで実行されない
こんなことでお悩みではありませんか?
ただ「やるべきこと」を決めても、それが「動く仕組み」にならないことが多くあります。
計画を作るのは簡単でも、実行は難しいです。
「言うは易く行うは難し」
「机上の空論」
「絵に描いた餅」
いろんな言葉がありますね。

私の経験談
私はサラリーマン時代に原価管理システムを販売していました。
ある時、お客様からの電話で
「せっかく高いお金を払ってシステムを導入したのに、工数も設備稼働時間も、誰も入力してくれない。なんとかならないか。社員の前でその有効性を説明するセミナーなどは開けないか?」
という相談を受けたことがあります。
しかし、そのような恐れ多いご要望には対応できず、結果的に顧客の信頼を失ってしまいました。
私はシステムを売ることはできましたが、活用する方法を知らない自分に失望し、とても悲しい気持ちになりました。
では、どうすれば「仕組み」として機能し、「人が動く」のでしょうか。
そもそも「仕組み」とは?
仕組みとは、 「決めたルールやシステムが、誰も意識せずとも自然に回る状態」 のことです。
仕組みが機能しない理由とは?
仕組みが機能しない主な理由は以下の3つが考えられます。
- 目的が明確でない
- 使う人の視点が欠けている
- 行動を変える設計になっていない
今回は 「行動を変える設計になっていない」 という点に焦点を当ててみます。
行動を変える設計とは?
もしかしたら、そのシステムやマニュアル、施策は、本当に必要なものではないかもしれません。
必要なものとは 「ないと困るもの」 です。
世の中には 「あったほうがいいもの」 と 「ないと困るもの」 があります。
例えば、システムが 「あったほうがいい」 というレベルだと、なくても困らないので活用されません。
つまり、仕組み化のためには 「あったほうがいいもの」 ではなく、「ないと困るもの」 にする必要があります。
「ないと困るもの」にする方法
「ないと困るもの」にするには、以下の2つの方法があります。
1.感情的に困る状況を作る
たとえば、新しい営業支援システムを導入したものの、誰も使わなかった場合。
上司がシステムのデータを活用して営業成績をフィードバックする仕組みを導入。
成績向上に直結することが分かり、自然とシステム利用率が上がった。

2.物理的に困る状況を作る
(1)たとえば、勤怠管理システムを導入しても、従業員が入力しない。
→ 給与計算がそのデータを基に自動で行われる仕組みにする。
→ 入力しないと給料が確定しないので、自然と全員が入力するようになる。
(2)また、たとえば、紙の書類提出が必要な申請手続きをデジタル化したが、誰も使わない。
→ 紙の提出を完全に廃止し、デジタルでしか申請できない仕組みにする。
→ 仕方なく使い始めるが、慣れれば便利と感じ、定着する。
このように、 「やらないと困る」状況を作ることが効果的です。
さて、前述の原価管理システムはどうするべきだったのでしょうか。
最近、同じようなケースに出会いましたので、システムに入力しないと次の工程に進めないような仕組みに改造しました。
具体的には入力後に次の工程の指示書が発行される仕組みにしました。
「人が自然と動く仕組み」 って難しいですが、成功体験を積むととても「快感」かもしれません。


